賃借人の占有する収益物件は多くの入札が集まるが、この日に開札となったシェアハウスは何と入札が1本だった。競売物件の入札数は減少傾向があり、従前は平均入札数は10本を超えていた相模原支部でもこの日の平均入札本数は5本で、全物件落札ながら3分の1の物件は入札者は1人で競争なく落札となった。
このシェアハウスは小田急相模原駅550mの平成28年築の9室のシェアハウス、3.6~4mの二項道路に接面する1種中高層住専地域の27坪の敷地。1室あたりの賃料は約4万円なので年間で400万円余りの室料が期待できそうだ。評価額は積算価格2956万円、収益価格2078万円で売却基準価額1682万円と割安感がある。申立債権者はスルガ銀行で債権額は6600万円。しかしながら、シェアハウス全体を、所有者に債権を有する管理会社が債権回収目的で賃貸管理業務を行っているところで敬遠されたか入札は1本、2716万円で県内の宅建業者が落札した。
横浜地方裁判所相模原支部2024年9月18日開札 令和6年(ケ)2号事件