裁判所の閲覧室に備え置かれる不動産競売の資料、いわゆる「3点セット」「ブルーファイル」というものがあるが、その内容は時の推移とともに変化してきた。固定資産税評価額の記載がなくなったり、登記簿謄本の添付がなくなったことなどはまだ記憶に新しいが、これらは執行裁判所ごとにばらつきがあった。しかし、今年4月に大きな変化があり、これまでの人名の表記がA、B、Cといったアルファベットに置き換えられしまい、さらに建物平面図といった資料の中の申請人欄などが黒く塗りつぶされている。どうやらこれは各所の裁判所で今年の4月の期間入札の公告分から一律に始まったようである。昨年の入札必要書類の変更による入札の混乱がいまだに収まっていない中、続いて今回の3点セットの仕様の変更、さらには一部の裁判所での開札結果の発表方法の簡略化など、入札をとりまく環境に変化が続いている。