一見するとRC造4階建の一棟の建物の1室だが、この物件は専有部分23.33㎡と一棟の建物の敷地である宅地748.67㎡の一括売却という珍しいものである。昭和54年築の総戸数17戸のうち16戸は売却対象外で敷地利用権は借地権が設定されており、当然に買受人に対する対抗力を有し、地代は合計で月額5万円余り。専有部分は賃料10万円余りで転貸に供しているが現況は不使用状態。一棟の建物の敷地なので面積が広く、評価が妙なこととなり土地は3億円を超え、建物(専有部分)は87万円。借地権割合30%を控除し積算価格は土地と建物を合わせて9950万円となってしまっていて、これでは入札は期待できない。売却基準価額は収益価格2114万円と調整し1691万円となった。開札結果は入札3本、売却基準価額の1.37倍の23,117,000円で都内の業者が落札、次順位資格者はいなかった。
東京地方裁判所立川支部 2024年9月10日開札 令和5年(ケ)257号事件