南千住、土地利用権の無い戸建住宅に入札11本 東京地方裁判所本庁2025年4月9日開札

南千住、土地利用権の無い戸建住宅に入札11本 東京地方裁判所本庁2025年4月9日開札

■物件の概要
荒川区南千住1丁目、三ノ輪駅徒歩6分の平成18年築鉄骨造3階建の建物のみの売却である。建物は各階の面積が約25平方メートル程度で所有者が居住。土地は売却対象外であるが1058.86平方メートルの規模で、そのうち本件建物の敷地数量としては建築計画概要書により33.48平方メートル、そしてこの土地の持分2分の1は建物所有者が平成22年に相続で取得しており、その後の平成24年に本件建物を売買で取得している。そして、本件申立人はこの土地の相共有者でこちらは令和3年にやはり相続で持分2分の1を取得している。すなわち、この建物の土地は自らが共有持分を有しており、借地権も無く、法定地上権も成立せず、競売での売却で土地利用権は無権原となる。但し、この土地は競売開始後に全て第三者である法人に売却されている。
評価額は、建物は比較的新しく現価率41%で779万円、敷地利用権割合は場所的利益で20%で評価し売却基準価額は4,220,000円。
■入札の結果
土地利用権の無い競売物件は売れないという誤解があるがそのようなことは無く、入札は11本。売却基準価額の5倍超の22,222,222円で都内の法人が落札、次順位資格者はいなかった。なお、落札した法人は土地の新たな所有法人ではない。

東京地方裁判所本庁 2025年4月9日開札 令和6年(ヌ)292号事件

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