大谷口北町ゲストハウス、基準価以下で落札 東京地方裁判所本庁 2025年5月15日開札

大谷口北町ゲストハウス、基準価以下で落札 東京地方裁判所本庁 2025年5月15日開札

■物件の概要
板橋区大谷口北町、中板橋駅600mの建物で、種類は簡易宿所となっている平成30年築の建物である。土地は近隣商業地域の27坪で25m国道に面する。共同のトイレ、キッチン、シャワー室を備えたいわゆるゲストハウス風の利用だが、独特のスタイルで、部屋のドアや仕切は無く任意のスペースを利用する形態でコミュニティハウスとして各所で法人が運営している。同社は転々借人であり賃料は月額22万円。占有権限不明の個人より本件申立人による差押えと同時期に法人が転借し、さらに転貸して利用されており、物件明細書の買受人が負担することとなる他人の権利は不明とされている。令和2年から都税事務所からの差押えが繰り返され、今回の申し立てはスルガ銀行の債権額は約1億5千万円。評価額は積算価格は土地は平米あたり84万円で7000万円余、建物は現価率0.64で約1850万円、収益価格は2281と極端に低く調整後の売却基準価額は72,010,000円。
■入札の結果
入札本数は賃貸に供しているいわゆる収益物件としては異例と言える2本のみ、売却基準価額を下回る71,000,000円で不動産会社が落札、次順位買受申出額は60,000,000円だった。なお、都区内の物件で昨年売却基準価額を下回る価格で落札となったのは築古のマンションなどわずか5%にすぎず、珍しい結果となった物件である。

東京地方裁判所本庁 2025年5月15日開札 令和6年(ケ)261号事件

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