2026年上期不動産競売動向、1都3県では物件数の増加傾向と落札率の低下は続く、落札価格はやや上昇

2026年上期不動産競売動向、1都3県では物件数の増加傾向と落札率の低下は続く、落札価格はやや上昇

■概況
長らく減少の続いていた競売物件数は2025年に増加に転じましたが、2026年上期も1都3県では前年同期を上回り、この傾向は続いています。前年同期と比べると、東京都と千葉県は微増にとどまったものの、神奈川県は9%増、埼玉県は8%増となりました。落札率の低下傾向は続き、入札本数と落札価格はやや回復しました。

■落札率はさらに低下し、不売物件が目立つ
2025年は落札率の低下傾向がみられましたが、2026年上期もその流れが続きました。前期の2025年下期と比べてもさらに低下し、不売となる物件が目立っています。東京都と神奈川県で低下し、埼玉県は前期とほぼ同じ、千葉県のみ前期比1.9ポイント増の89.6%とやや回復しましたが、千葉県は3年前の同時期には97.6%と高い落札率だったことを考えると、中期的には低下した水準にあります。本庁・支部別では、東京地裁本庁(東京都区部および島嶼)、千葉地裁松戸支部(松戸市、柏市、流山市ほか)、横浜地裁本庁(横浜市、藤沢市、大和市ほか)などが比較的高い落札率を維持しているものの、いずれも低下の傾向にあります。反対に低かったのは、横浜地裁横須賀支部(横須賀市、逗子市、三浦市ほか)の70.9%、横浜地裁小田原支部(小田原市、平塚市、厚木市ほか)の76.8%でした。両地域はもともと県内では落札率が低い地域ですが、今回は近年では見られなかったほどの低水準でした。

■入札本数は神奈川県を除いて回復、埼玉県の増加が目立つ
平均入札本数はここ数年、大きく減少していましたが、2026年上期は前期の2025年下期と比べ、神奈川県を除いて増加しました。特に、直近3年は入札本数の減少が目立っていた埼玉県は1年前から回復基調にあり、今回はすべての本庁・支部で増加し、県全体の平均入札本数も神奈川県、千葉県を上回りました。物件種別でみると、土地付建物では東京地裁本庁が平均15.5本と突出して多く、これに横浜地裁本庁、横浜地裁川崎支部(川崎市)、千葉地裁松戸支部が続き、いずれも平均10本を超えています。一方、マンションでは千葉地裁松戸支部が平均11.6本で最も多く、次いで東京地裁本庁の10.0本で、その他の本庁・支部はいずれも10本未満でした。

■落札価格はわずかに回復
平均入札本数と同様に低下傾向にあった落札価格(対売却基準価額)も、2026年上期は前期の2025年下期と比べてわずかに回復しました。ただし、神奈川県では横浜地裁本庁、横浜地裁川崎支部で低下したため、県全体でも前期を下回りました。本庁・支部別にみると、最も高かったのは千葉地裁松戸支部の1.65倍で、次いでさいたま地裁本庁(さいたま市、川口市、上尾市ほか)の1.51倍でした。1年前には1.08倍と非常に下落していたさいたま地裁川越支部(川越市、所沢市、狭山市ほか)は1.38倍まで回復し、一方、今回最も低かったのは東京地裁立川支部(多摩地区)の1.21倍でした。物件種別ごとでは、土地付建物で最も高かったのは千葉地裁松戸支部の1.64倍で、横浜地裁本庁1.60倍、東京地裁本庁1.57倍と続きました。低かったのは横浜地裁小田原支部1.37倍、横浜地裁相模原支部(相模原市、座間市)1.38倍、さいたま地裁川越支部1.39倍でした。マンションでは千葉地裁松戸支部が1.81倍と最も高く、さいたま地裁本庁1.51倍、東京地裁本庁1.41倍と続きました。一方、横浜地裁横須賀支部は0.99倍と売却基準価額を下回り、横浜地裁川崎支部1.14倍、東京地裁立川支部1.21倍と低い水準でした。

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